マウスピース矯正のメリット・デメリット
長所だけでなく、短所も把握して治療を受けていただきたい
矯正治療に使用される装置は多くの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。メリットはもちろん、デメリットも把握したうえでご自身の希望に合った選択を行っていただくことが大切です。
当院は、外せる・目立ちにくいといったメリットの多い「マウスピース型カスタムメイド矯正装置」を採用し、矯正治療を諦めていたという患者様にも治療を受けていただいています。
マウスピース矯正のメリット
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透明だから目立ちにくい
金属の矯正装置は目立つ為、歯を見せたり口を大きく開けたりして笑うのをためらってしまう方もいます。しかし、マウスピース型カスタムメイド矯正装置は、薄く透明なので目立たず、笑顔に影響しません。周囲に矯正治療を行っていることを気付かれたくない方に選ばれています。
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通院は1~2ヶ月に1回でOK
口腔内をスキャンし、3Dシミュレーションを行うことで、ブラケット矯正よりも効率的に歯を動かせるようになるため、治療期間が短いという特徴があります。また、最初は1ステップ分の矯正装置しかお渡ししませんが、慣れてきたら数ステップ分の矯正装置をお渡しして、患者様自身で装置の交換を行っていただくため、1~2ヶ月に1回程度の通院頻度で治療を進められます。
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自分で取り外せる
マウスピース型カスタムメイド矯正装置は、ご自身で自由に取り外しができます。食事や清掃の際には取り外していただくので、咀嚼で矯正装置を破損させたり、清掃がしにくく口内が不衛生になったりといった心配がなくなります。治療計画通りに矯正を行うためには自分で取り外せる1日20時間~22時間以上の装着時間が必要なので、治療期間が延びないように、食事や歯磨きが終わったらすぐに装置を装着するようにしましょう。
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虫歯になりにくい
ブラケット矯正装置は歯の表面に固定するため、お口の中が不衛生になりやすく虫歯のリスクが高くなりやすいです。しかしマウスピース型カスタムメイド矯正装置は、取り外して普段通りの歯磨きができるため、通常の虫歯ケアが可能です。また、装置自体も洗浄できるため衛生的です。
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裏側矯正よりも費用が抑えられるケースが多い
ブラケット矯正の中でも、矯正装置が目立たないように歯の裏側(舌側)に装置を装着する裏側矯正という方法があります。しかし、矯正を行っていることが分かりにくいマウスピース型カスタムメイド矯正装置を使った治療の方が、大きく費用を抑えられるケースが多いです。
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多くの国で治療が行われている
当院が採用しているインビザライン🄬は2018年1月までで世界100ヶ国以上、クリアコレクト🄬は2022年1月時点で全世界で30ヶ国以上で導入されています。
マウスピース矯正のデメリット
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矯正装置を一定時間装着 しなければならない
マウスピース型カスタムメイド矯正装置は、1日20時間~22時間以上装着していただかないと、治療計画通りに歯が移動しません。固定されているブラケット矯正とは違い、患者様が自由に取り外しができるため、口内の違和感からついつい外したくなってしまいますが、治療期間が長引いたり、思ったような効果が出なかったりしてしまいます。
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食後の歯磨きが不可欠
マウスピース型カスタムメイド矯正装置には「虫歯になりにくい」というメリットがありますが、口内と装置のケアを正しく行わなくては、逆に虫歯のリスクが高まってしまいます。
マウスピースは1日20時間~22時間以上は装着しなくては、十分な効果が発揮されません。食事や間食を行うごとに、歯と装置を綺麗にしなくてはいけないので、面倒に感じる方も少なくありません。
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症例によっては適用できない
極端に歯並びが悪い場合や、顎関節のズレによる不正咬合の場合は、マウスピース型カスタムメイド矯正の治療の適用外となります。このような場合、ワイヤーとブラケットによる矯正治療や、顎関節を矯正する外科処置を行ってから、マウスピース型カスタムメイド矯正を行うことがあります。
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矯正中に虫歯治療をすると矯正期間が長引くことがある
マウスピース型カスタムメイド矯正は治療前に口腔内のデータを採取し、アメリカから治療完了までの矯正装置を取り寄せます。そのため、小さな虫歯治療なら問題はありませんが、歯の形状や状態に変化が出るほどの大きな虫歯を治療する場合は、矯正装置を作り直す必要があるため治療期間が長引くことがあります。
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歯ぎしりによってマウスピースが割れることがある
マウスピース型カスタムメイド矯正装置は薄く、目立ちにくさや口内の違和感の少なさというメリットに繋がりますが、食いしばりや歯ぎしりの癖があると割れてしまうことがあります。特に就寝時などの歯ぎしりや食いしばりは、ご自身では気付きにくい癖なので、ご家族やご友人などから指摘されている方は、歯科医師にあらかじめご相談ください。
マウスピース矯正とブラケット矯正の違い
マウスピース型 スクロールできます 表側ブラケット |
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ほとんど分かりません | 目立たなさ | 金属製なので目立ちます |
自由に取り外せる | 取り外し | 固定されている為、取り外せない |
ブラケット矯正より少ない | 違和感や痛み | 装着後・調整後数日は、痛みや違和感がある |
外して食事するため、普段通りに出来る | 食事のしやすさ | 硬い物を噛んで装置が外れたり、食べ物が装置に挟まったりすることがあります |
外して歯磨きするため、普段通りにできる | 歯磨きのしやすさ | 装置が固定されているので、磨き残しをしやすいです |
重度の不正咬合など、症例は適さないことがあります | 症例の幅広さ | 幅広い症例に対応出来ます |
最初は1ヶ月に1回程度受診してもらいますが、段々頻度が下がります。 | 通院頻度 | 1ヶ月に1回程度、ワイヤーの力加減を調整します |